解体工事とは?種類・流れ・費用の基本を徹底解説

解体工事とは?

解体工事とは、建物や構造物を安全かつ適切な方法で取り壊す工事のことです。
古くなった住宅の建て替えや、相続した空き家の処分、商業施設の改装など、さまざまな場面で必要となります。

「ただ壊すだけ」と思われがちですが、周辺への配慮や法的手続き、安全対策が不可欠な専門工事です。


解体工事の種類

建物の構造や用途に応じて、解体工事はいくつかの種類に分かれます。

1. 木造解体

最も一般的な住宅構造。重機や手作業を組み合わせて解体。
比較的費用が抑えられ、工期も短めです。

2. 鉄骨造解体(S造)

工場・倉庫・店舗などに多い。鉄骨のガス切断など専門技術が必要。
騒音・振動対策が重要です。

3. 鉄筋コンクリート造解体(RC造)

マンション・ビルなどに使用される強固な構造物。
重機による圧砕やブレーカー使用など、高度な技術と時間が必要です。

4. 内装解体(スケルトン解体)

テナントの原状回復工事などで使われる部分解体。
構造体を残し、内装材だけを撤去する工事です。

5. 小規模解体(ブロック塀・倉庫・車庫など)

一部の外構や小屋などを対象とした工事。
1日~2日で終わることも多く、個人宅でも依頼しやすいジャンルです。

解体工事の流れ

解体工事は、以下のような流れで進みます。

ステップ 内容
① 相談・見積もり 現地調査・建物の状況確認・費用提案
② ご契約 契約書の締結、届出の手続き開始
③ ライフライン停止 電気・ガス・水道・通信設備の撤去
④ 近隣挨拶 騒音・振動への配慮としてご挨拶
⑤ 解体工事開始 重機・手作業を組み合わせて解体
⑥ 廃材処理 分別して法令に基づき適正処分
⑦ 整地・完了 更地にして工事終了、報告書提出

⚠ 工事の規模や地域によって必要な届出や手順が異なります。


解体工事の費用相場

建物の構造や立地条件により異なりますが、以下が一般的な目安です。

構造 坪単価の目安 30坪の場合の目安
木造住宅 約3~5万円 約90〜150万円
鉄骨造 約4~6万円 約120〜180万円
RC造 約5~8万円 約150〜240万円
内装解体 約1.5~3万円 面積や設備による

🚛 処分費・足場・アスベスト調査費などは別途加算されることがあります。


解体工事で注意すべきポイント

  • アスベスト含有の有無:調査・届出が義務化されています(2022年〜)

  • 残置物の撤去:家具や家電がある場合は別途処分費がかかる

  • 近隣対応:騒音・粉塵・交通への配慮が必要

  • 建設リサイクル法の届出:80㎡以上の建物は届出義務あり


まとめ

解体工事は、専門性が高く、「安ければ良い」では済まされない重要な工事です。
費用の目安だけでなく、業者の対応力・法令順守・施工実績などをしっかりチェックして、信頼できる業者に依頼することが大切です。

「家を壊す前に、やるべきことがある」
まずは情報をしっかり集め、納得して依頼できるよう準備を進めましょう。